ニーシング（NISSING）はドイツ生まれのブランド。1873年ドイツ西部、フレーデンという国境近くの美しい中世の都市で、創設者のヘルマン・ニーシングがスタートさせたジュエリーのワークショップがブランドの始まりです。
フレーデンは、30年戦争という宗教内乱から、第二次世界大戦まで数多くの戦火に見舞われた為、全土の40％以上を消失するという悲しい歴史を持っています。フレーデンの人々はいつの時代にも、戦火を乗り越え、復興を成し遂げてきました。ニーシングはそんな不屈の都市、フレーデンに創業して140年となる、歴史あるブランドです。

ニーシングのデザイン哲学を象徴する、一本のリング「ザ・ニーシングリング」は、地金の張力のみで宝石を完璧に支え、中に浮かぶようなダイヤモンドの姿が印象的です。1979年に開発され、後に特許も取得している唯一無二のデザインです。
「ザ・ニーシングリング」が誕生した背景には、創業者の孫娘、ウズラー・エクスナーの存在がありました。彼女は、既成概念にとらわれない自由な発想を持っており、文化や芸術に造詣が深かったようです。そして、ドイツの造形学校であるバウハウスの「物事を純粋に、さらに明確に捉えるため、本当に必要なものだけを残す」という理念に非常に共感していたのだとか。
そして彼女は、指輪のアームと石だけを残し、石を留める爪やその他の要素をそぎ落とすデザインを発想しました。そのリクエストを受けたデザイナーと職人たちが彼女のイメージするものを形にするまでに、実に２年もの歳月がかかったそうです。
あらゆる角度から光を集め、ダイヤモンドが本来の美しさを最大限に発揮する「ザ・ニーシングリング」は、2000年にドイツの高等裁判所にて、美術品として認定され、著作権を取得しました。美術品として、ドイツやノルウェーなど4つの美術館にも保存をされています。
美術品をアクセサリーとして身につけられるなんて、こんな贅沢なことはありませんよね。シンプルでモダンなエンゲージリングを探している方は、ぜひニーシングのリングを検討されてみてはいかがでしょうか？