ダイヤモンドの一般的なカット方法は、裸石をラウンド型にカットし、58面のカットを施した「ラウンドブリリアントカット」です。皆さんもダイヤモンドといえばこのカッティングを施されたものをイメージするのではないでしょうか。 ファンシーカットは、この「ラウンドブリリアントカット」以外のカット法の総称を言います。

「ラウンドブリリアントカット」は、ダイヤモンドの輝きを最大限引き出すことが計算上でも実証されていますが、あえて他のカット方法を行うのが「ファンシーカット」。個性的な形が多いので、個性的なダイヤモンドを、と考えている人はファンシーカットを検討してみるのが良いでしょう。
また、ラウンドブリリアントカットを施したダイヤよりも安価に設定されていることが多いのも特徴と言えます。

ファンシーカットにはさまざまな種類があります。代表的なカッティングを5つご紹介しましょう。

◆ハートシェイプカット
その名の通りハート型にカットされたもの。この形にカットできる原石は少ないので価値が高いカッティングで、ファッション性が高いエンゲージリングに向いています。可愛らしいイメージですが、カットの仕方によっては大人っぽく落ち着いた印象にもなります。

◆ペアーシェイプカット
洋梨（pear）のような楕円形のカッティング。個性的なものが欲しい人にオススメで、指輪の他にもネックレスにも使われるデザイン。指輪に使うと指を美しく見せてくれます。涙の雫のような形に似ていることから「ティアドロップ」とも呼ばれます。

◆オーバルカット
楕円形にするカット方法。クラシックで落ち着いた印象を与えますが、縦と横の比率が異なると見た目の雰囲気も変わります。

◆エメラルドカット
長方形にカットされたスタイル。エメラルドによく使われるので「エメラルドカット」という名がつきました。スッキリとした印象の手もとを演出してくれます。

◆マーキースカット
舟の形にカットしたもので、小粒のダイヤモンドでも強い輝きを出すことができるカット方法。「マーキース」とは「侯爵」を意味するフランス語ですが、このカット名は、かの有名なポンパドール夫人に由来しています。ポンパドール夫人が侯爵の称号を受けた際、この舟形のダイヤモンドがパリで流行していたことからマーキースカットと名付けられました。

いかがだったでしょうか？
ダイヤモンドのカッティングは1種類ではないと知ることができれば、指輪選びがより楽しくなること間違いなし。自分の指を美しく見せてくれるのはどれかな？と考えながら探してみてくださいね。