指輪に対する刻印の歴史は古く、文字列を入れることによって「もしもの事」があった時に持っている人の身元を識別する役割も果たしました。一般的なのは結婚記念日やイニシャルなどですが、もし文字数が許されるのなら、たった一つの指輪に短文のメッセージを込めるのも、つける人のアイデンティティをはっきりさせるのに役立ってくれます。また、IDタグといわれるアクセサリーには、通常個人の情報を事細かに刻印しますが、同じID情報を婚約指輪に刻印するサービスを行っている指輪メーカーも存在します。

仮に移動が多い、仕事で何らかの現場に赴くなどの仕事に就いている場合、婚約指輪にイニシャルや記念日だけでなく、ID情報を入れるのも有意義です。

2人の間で交わした愛の言葉、というと何だか切ない気持ちも混ざり、結婚後もずっとそんな気持ちを持ち続けていられれば素敵だなと思いますよね。

「I Love You」は普遍的な愛の言葉。刻印するメッセージとしてはとても人気が高く、オーソドックスなイニシャルや記念日以外に最も多用されます。「With You」「Forever」も同様のメッセージ。変わらない愛の言葉に2人のイニシャルと記念日というのが、婚約指輪の刻印では定番と言えるでしょう。

指輪にある程度のスペースがあれば、日本語での刻印が可能な場合も。母国語での記載は自ずと国籍も示す為、より識別性も高まります。思い出の場所の名前、好きな曲の一節、あるいは詩など、とらわれず自由な言葉で左手の薬指を護りましょう。

海外では詩、聖書の一節が、古くから変わらぬ人気です。アンティークショップでも、持ち主の個性が現れた一節のある指輪が何ともロマンティック。結婚時の幸福な思い出が刻まれていれば、とらわれる事はないのです。

婚約指輪、結婚指輪に刻印を行う時の目安金額は、刻印が指輪の主役になるメーカーかそうでないかでかなり差が現れます。純粋に婚約指輪を購入すると考えた時、老舗のティファニーではイニシャルの刻印サービスを無料で行っており、一つの目安になります。

特殊なレーザーを使用し、複雑な記号や手書きの文章を印字する婚約指輪の場合、指輪の本体価格以外に見積もりが必要な場合があります。いずれにせよ一生に一度の買い物、良心的なメーカーでは事前にしっかりと説明してくれます。

好きな言葉から日々エネルギーをもらうつもりで、楽しんで素敵な言葉を選んでください