どうして給料3か月分なの?
「婚約指は給料3か月分」というフレーズ。誰もが一度は聞いたことがあるんじゃないかな?でも、どうして「給料3か月分」なのか、気になったことはない?今回は、給料3か月分の根拠について触れていくよ!
いつから始まった?給料3か月分の習慣
なんとなく、婚約指輪の相場は給料3か月分だと思っている人が多いのではないでしょうか。でも実際考えると、本当にみんな給料3か月分なのかな?なんて疑問に思ってしまいますよね。
そもそも、この給料3か月分という習慣は、1970年代にジュエリーショップが広めたキャッチコピーなんです。ヨーロッパでは2か月分だったり、アメリカでは1か月分だったり、その頃の経済状況から、ちょっと高めの相場を引き出させようとした戦略なのでしょう。
●当時のレートが色濃く反映されている
かつて、日本は1ドル307円の固定レートでやり取りをしていました。しかし、70年代後半になると変動相場制になり、1ドルが250円ほどになったのだそうです。
ダイヤモンドやプラチナ、ゴールドなどの貴金属はアメリカドルで取引されることが多いため、それに気づいたアメリカの貴金属会社が、日本は給料3か月分に相当すると言い出したようなのです。
高度経済成長も終盤となっていたこの頃、この時代の男性たちは、給料3か月分のキャンペーンに応えるように、こぞって指輪を贈ったそうですよ。
今も給料3か月分?
現在の若者でも、「給料3か月分」というフレーズを知っている人は多いようです。でも、実際考えてみると、給料3か月分ってとっても高価な買い物ですよね。
最近の20代の男性に理想の婚約指輪相場を聞いてみると、男性で最も多かった答えは20〜30万。給料1か月分といったところが相場のようですね。
50万〜60万円の指輪を贈りたいという人も全体の12%ほどだそうで、月収20万円の人なら3か月分ですが、実際は3か月分の指輪を贈る人は本の一握りしかいないと思っても良いでしょう。
女性が理想とする婚約指輪の相場
一方、婚約指輪を贈られる側の女性はどうなのでしょうか。見てみると1番多かった答えは10万円未満。なんとも低価格な相場です。
男性からサプライズで贈られることの多い婚約指輪は、デザインが気に入らない可能性もあるので、どうせなら自らが選べる結婚指輪にお金を欠けたいと思う女性が多いよう。
中には「指輪以外のものにお金を使いたい」という人も多く、婚約指輪が給料3か月分という概念は、かなり薄れてきているようです。
- 杉浦優子
(フリーランスライター/写真教室講師)
- 求人広告ライターを経験したのち、美容や恋愛関連のコラムを読むのが好きだったこともあり、コラムライターを目指すように。現在は紙やWEB媒体を問わず、インタビュー記事、会報誌制作など、次々と新しい分野に挑戦中。